尾瀬ヶ原・至仏山


Ozegahara , Mt.shibutsu

遥かな尾瀬湿原と名峰を目指す

東西6キロ南北2キロメートルと日本を代表する高層湿原である尾瀬ヶ原。さらに燧ヶ岳と対をなす名峰、至仏山。樹林帯歩き、滝、山小屋街区、湿原歩き、百名山登山と、尾瀬のあらゆる自然景観を網羅することができます。鳩待峠へ下山すれば、尾瀬の木道を一筆書きに縦走することも可能です。


巨木ひしめくブナ林と尾瀬の莫大な水量を一手に流す三条ノ滝

御池登山口から裏燧林道ルートで見晴へ出ます。裏燧林道は手つかずの樹林帯が見事です。途中に三条ノ滝の展望台へ降りられますが、ショートカットするルートもあります。

樹林帯はシラビソ、クロベ、モミなどの針葉樹と、ダケカンバ、ブナ、ナナカマドなどの広葉樹が混ざる大規模な天然の針広混交林。
(檜枝岐川や舘岩川以外の)尾瀬領域のほとんどの水を只見川へ流す三条ノ滝。水量は日本一と言われてます。

湿原を文字通り見晴らす山小屋の集落、見晴

裏燧林道は温泉地区から湿原がはじまります。木道をほどなく歩くと見晴地区へ。福島県、群馬県側のいずれの登山口から入山しても最も遠い尾瀬の深淵部です。トレッキングの折返し地点となるため6つの山小屋が集落を形成します。水飲み場も豊富です。一息つきましょう。


広大な水と緑の湿原を行く尾瀬ヶ原

広い湿原に空を映す池塘。一本道の木道。尾瀬の王道イメージはこの尾瀬ヶ原といえるでしょう。北面に残雪を残す至仏山を目指して歩く初夏は絵画の世界へ足を踏み入れたようです。

手前に見えるのが牛首。奥が至仏山。

急峻を直登する至仏山

至仏山は植生保護のためGW期間の指定期間を除き6月30日まで入山禁止です。山ノ鼻からは急峻を直登します。焦らず足元に気をつけて登りましょう。しばらくすると森林限界となり、振り返れば尾瀬ヶ原を見渡しながら気分のよい登山となります。

至仏山を形成する蛇紋岩は想定以上に滑りやすいので注意して登りましょう。
至仏山にしか生育しないオゼソウ。
ホソバヒナウスユキソウ。こちらも至仏山限定の希少種。

残雪期限定のルート

至仏山は4月下旬から5月上旬のGW限定で残雪期登山ができます。その際は山ノ鼻への下りルートが利用可能です。鳩待峠→至仏山→山ノ鼻のルートがオススメです。比較的初心者向けの雪山コースとなりますが、スノーシュー、アイゼン、ピッケルといった装備を万全にして臨みましょう。

至仏山の山頂から見た尾瀬ヶ原と燧ヶ岳。
尾瀬ヶ原・至仏山のルート 尾瀬ヶ原・至仏山のルート
  • 三条ノ滝を経由する場合は30〜40分プラスしてください 植生保護のためGW明けから6月末まで至仏山は立ち入り禁止。 距離が長いルートになるため、山小屋泊を前提とした山行にしましょう。
尾瀬ヶ原・至仏山のルート 尾瀬ヶ原・至仏山のルート